「壁打ち」コンサルティングによる伴走支援を

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「壁打ち」と聞いて、皆さんがまず思い浮かべるのはテニスの練習ではないでしょうか。テニスにおける壁打ちでは、様々な角度や方向で返ってくる球を打ちながら、自分のフォームを検討し、修正することができます。この練習を通じて、技術と体力を磨き、本番に備えるのです。

実は近年、ビジネスの世界でも「壁打ち」というコンサルティング手法が注目されています。中小企業の経営者や中堅企業の事業企画担当者が、コンサルタントと一対一で対話しながら経営に役立つアイデアを見つけ出すこの手法を「壁打ち」と呼びます。この対話の相手は「ディスカッションパートナー」とも呼ばれ、教育分野では「伴走支援」として文科省や教育委員会でも学校教育に取り入れられています。

DF企業支援でも「壁打ち」手法を実践

ディレクトフォース(DF)でも、この「壁打ち」を企業支援の手法として取り入れています。最近では、ある有名企業の経営戦略担当者に対して、我々の技術者、マーケティング経験者、研究開発者が順番に一対一で対話する「壁打ち」を数回にわたり実施しました。

「最近世の中では、こんなことが必要になってきていますね」 「そういえば、他社では、こんなことをしているようですよ」 「そのことなら、こんなデータが発表されていますよ」 「御社の事業の強みは、相手に伝わっていますか」                      「壁役」であるDFメンバーは、様々な問いかけをしますが、壁打ちが単発で終わってしまわないためには、人の三倍の知識を持っている必要があります。それが私たちDFメンバーの強みでもあります。

毎月の「壁打ち」を楽しみにDFオフィスに来訪

製鉄用機械や土木建設機械を製造販売するA社の代表取締役社長は、毎月「壁打ち」のために、千葉県の房総から新橋DFオフィスに来訪されます。「営業管理表」というツールを使って、一件ごとの取引進捗状況を確認していきます。主な取引先が製鉄所であるため、製鉄会社OBで工場長経験者のDFメンバーが実務的かつ実践的な「壁」となり、社長の課題に対して返球していきます。その答えには次のステップの対応にまで踏み込んだ付加価値があります。豊富な現場経験を有する「壁」のなせる業と言えましょう。

A社の社長は、毎月の新橋のDFオフィスでの壁打ちを楽しみにしています。それは、壁打ちに慣れてくると、いろいろな球を打てるようになるからです。本業の取引に関することだけでなく、従業員の育成・採用のこと、会社のIT化の相談等々。先日は「ちょっとこれを見てもらえますか」と言って企業買収による事業拡張の資料を持ってこられ、「夢を語る社長」との壁打ちとなりました。

以 上(コンサルティングG 得丸英司)

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